こんにちは、本物の愛(True Love)とは何かを知ってしまったマコシャークです。
それは僕に愛する人ができたとか、そういうめでたい話ではありません。人が大昔から人生のテーマとしてきた「愛」についての概念というか、愛の正体をついに知ることができたので、ご報告しようと思います。
全知全能の神 Google の教えたまひし愛の正体。
それは…
脳内物質(ホルモン)です。
今回はこの、愛の正体であるホルモン「オキシトシン」と愛について考えようと思います。
この記事の目次
オキシトシンとは
オキシトシンとは、脳の下垂体から分泌されるホルモンであり、愛情ホルモンとか、恋愛ホルモンとか、ラブホルモンとか、愛されホルモンとか、抱擁ホルモンとか、子育てホルモンとか、お母さんホルモンとか呼ばれるホルモンであり(多すぎ)、愛をつくるホルモンといわれています。
つまり、あなたが異性に抱く愛や、母性による愛、友情・信頼関係、ペットとの親和性でさえも、神秘的でロマンチックで目には見えない抽象的な「心」ではなく、単なるホルモンであるオキシトシンがつくりだしているらしいのです!(なんとロマンがない!)
具体的に言うと、愛情の心地よさを感じさせているのがオキシトシンということです。愛は理屈じゃない!と思っていたのに、理屈が出てきちゃって僕は結構ショックでした。「サンタさんなんていねーよ!」と言われたときぐらいにショックでした。
オキシトシンによる愛の推測
しかしそれならば、愛の見かたも自ずと変わってきます。
例えば、「君を永遠に愛しているよ。」というロマンチックな言葉は、「君の近くで永遠にオキシトシンを分泌し続けるよ。」という言葉と同じ意味になるかもしれません。もしそんなことを言ったら、普通の人は「え、なにそれやめて。」ってなるはずです。
そのくらい人々が考える愛とは、心で感じるものだという認識がある中で、オキシトシンの効果は裏切りでしかなく、むしろそこに自分の意思ってあるの?という気さえしてきます。
自分の意思で「この人を愛している」と思う感情は、間違いなく自分自身が下した判断のはずですが、その判断はオキシトシンによる快楽が多く感じられるからという由来があるかもしれないということです。
「この人を愛している」から「オキシトシンが出る」のか、「オキシトシンが出る」から「この人を愛している」という判断をしているのか、で意味合いは少し変わってくる気がするのです。
もし、後者だとするならば、脳が例えば本能的な部分で無意識的に愛するべき人を決め、その人と会ったときにオキシトシンをより分泌させて、愛するように仕向けている可能性があると思うのです。
そしてそういうことが無いとも言えない気がするのです。「なんかこの人に会うと居心地が良いから、この人のことを愛しているんだな」と思うことって恋愛では結構ありますよね。
それって、自分の意思じゃなくてオキシトシンじゃない?怖くない?
そう考えると、「初めて会ったときにこの人だって思った」とか「ビビッときた」とか「運命の相手」とかも、オキシトシンのせいのような気がしてきます。それって脳が「こいつやで。」って言ってからのスタートということにならないでしょうか。
もちろん、それならそれで良いという人もいるでしょうし、僕もまったく否定するつもりはありません。むしろ(脳)細胞レベルで恋(愛)しているわけですので、ブルゾン的にもOKのはずです。
しかし、オキシトシンが先か自分の意思が先か。僕はその部分が気になってしかたないのです。
オキシトシンは媚薬じゃなかった
やべぇじゃんオキシトシン。これってもし、好きじゃない相手にもオキシトシンを使われたら愛しちゃう「媚薬」ってことじゃん。って思えてきて調べてみると、実際にはそんなことはないようでした。更に、先程の「オキシトシンが先」という仮説も間違いであるとする実験結果もでてきました。
この実験はオキシトシンのスプレーを被験者に使った実験です。
オキシトシンを使った実験によればスプレーをした男性20人に2年間交際している女性の写真、知らない女性、知り合いの女性の写真を見せたところ男性の脳の“喜び”と“満足感”を感じる部分が自分のパートナーである女性の写真を見た時に大きく反応したそうです。
そして、その他の知らない女性や知り合いの女性の写真を見た時には逆にその部分の脳の働きを抑えようとする反応がみられたのです。
つまりこの実験結果が有効なものであるならば、次のようなことがいえます。
知らない人や知り合いレベルの人には、オキシトシンの効果は得られないということであり、もちろんそれでは媚薬にもならないですし、オキシトシンが愛するきっかけにならないということは、「オキシトシンが先」ということも無いということです。
では、どんなときにオキシトシンが作用するのかというと、「既に愛している」場合に限り、その愛を増幅させ、更には排他的になる(一途になる)ということのようです。
しかし、たった20人程度の実験結果なので鵜呑みにするのは危険だとは思うのですが、とりあえずの実験結果としては自分の意思による愛が先であることに少しホッとしました。
言い換えると、オキシトシンは「1」に「2」を掛けて倍増させることはできても、「0」に「2」を掛けてプラスにすることはできないというイメージでしょうか(むしろ排他的になる分マイナスになる可能性もある)。だから恋人の浮気予防の一環として、「相手にオキシトシンを分泌させる努力をしましょう」ということも言われているようです。
また、オキシトシンには血中のノルアドレナリンやコルチゾールなどのストレスホルモンを中和するような働きもあり、セロトニンと併せて「幸せホルモン」とも呼ばれています。※ノルアドレナリンやセロトニンに関しては下の記事でも紹介しています。ホルモンの擬人化みたいなこともしています。
ストレスのことも含め、幸せになれるのであれば、できるだけオキシトシンを出したいですよね。ということで、話はオキシトシンの出し方に移ります。
オキシトシンの出し方
オキシトシンによってストレスも緩和できるということで、どうせならストレスが溜まっているときとかに凄く分泌したいですよね。例えば僕だったら、せっかくお風呂に入ったのに、お風呂の熱でまた汗だくになってしまったときとかに凄く分泌したいです。
まぁそれはいいんですが、前述の通り、オキシトシンは恋人に分泌させることによって、浮気を防止しながら愛を深めることができるそうなので、「蝶のように舞い、蜂のように刺す」かつてのモハメド・アリのような攻守最強ホルモンといえるのです。(僕が生まれる前に活躍したボクサーです)
それでは、恋人がいる人もいない人も幸せを感じるためにオキシトシンを分泌したくなってきたのではないかと思いますので、その方法をご紹介します。
スキンシップをする
この方法はスキンシップをする相手をつくるところから始めないといけない人も多いと思いますが、恋人との肌のふれあいなどでオキシトシンが分泌できるということです。
しかし恋人がいたとしても、ストレスの緩和を目的としている場合は、「私じゃなくてオキシトシンが目当てなのね!」と勘付かれる場合もありますので十分に注意しましょう。
恋人なんていねーよ!バーカ!という方は、マッサージを受けるのも良いです。マッサージ自体にもリラックス効果はありますが、凝った筋肉がほぐれ、気持ちよく感じるスキンシップが出来るため、それでオキシトシンが出るということのようです。男女間じゃなくても信頼関係に関わりのあるホルモンですので、性的なスキンシップではなくても良いのでしょう。
マッサージは心も体も脳内にも癒やしを与えてくれる、ストレス解消にはもってこいの方法といえますね。更にそのマッサージ師の人との間に愛が芽生えたらもうオキシトシンまみれになりそうです。
ただ、先程も言ったようにオキシトシンが出ているからと言って、知り合いレベルの人を好きになってしまう訳ではないので安心してマッサージを受けることができます。もしマッサージを受けた人すべてがマッサージ師を好きになるのだったら、僕は今からでもマッサージ師を目指す覚悟があります。
感動する
映画やドラマ、小説、美しい芸術作品など、人が感動をするとオキシトシンは分泌されるようです。また、それと同時に、「きれい!」とか「すごい!」と声に出して言うと更に良いといわれています。
デートで映画を見に行くときは、ロマンチックで切なくて泣けるようなものにするとより効果的です。もちろん一人でも感動することはできるので一番手軽で良い方法かもしれませんね。
さらに、感動するとオキシトシンだけではなく、もう一つの幸せホルモンであるセロトニンも分泌されます。セロトニンはオキシトシンと深い関係性があり、セロトニンが増えるとオキシトシンも増える(オキシトシンが増えるとセロトニンが増える逆パターンもある)ので、効率良く2つの幸せホルモンを分泌することができるわけですね。
食事しながら会話
オキシトシンは、親しい相手と楽しく会話しながら食事をすると分泌されることが分かっています。例えばそれは恋人だけではなく、友人との飲み会で食べたり飲んだりしながら楽しく会話をするのも良いそうです。
サラリーマンのオッサンが会社帰りに仲間と飲んだりすることは、会社でのストレスを緩和するためのオキシトシンを分泌することにも繋がっていたのですね。
オキシトシンを使った商品
オキシトシンの効果は、主に愛として感じる心地良さを与え、オキシトシンを増やすことでその心地良さを増幅するという話をしてきましたが、オキシトシンを含む薬は本当にそのような効果があるのでしょうか。
オキシトシンを含む薬は「媚薬」と称して売られている場合もあり、香水の中に入っていたり、鼻や舌にスプレーしたりするもの、ボディースプレーなどもあります。
オキシトシンの香水やスプレーの効果
確かに海外の実験では、オキシトシンのスプレーを使用した男女の多くが、セックスの際に愛情が増したり快感が強くなったと答えており、セックスの満足度が大きく上がったという結果があるようですが、これらの効果は疑問視されています。
それは、オキシトシンのスプレーを使用しなくてもセックスをしたらオキシトシンは分泌されるものですし、スプレーによるオキシトシンの作用があるのは短時間といわれていますので、スプレーの作用だけでそれだけの効果があるのかどうかは疑問が残るそうです。
やはりオキシトシンは自分で分泌することができるので、あまり人為的な薬に頼るべきではないでしょう。大抵こういうのは効き目があったとしても、体が慣れたり依存症になったりして、この薬なしでは自力でオキシトシンが出せなくなるということもあるかもしれません。
オキシトシンには様々な効果があるため、オキシトシンを使った薬などは医療分野でも使われることがありますが、日本での市販薬としては認められていませんので、安全性は未だ確実に保証できるものではないということでしょう。
オキシトシンのその他の効果と副作用
「愛」という本筋からは脱線しますが、オキシトシンがもつ効果は愛情関連やストレス関連以外にも様々な働きがありますので紹介しておきます。
オキシトシンのその他の効果
オキシトシンには子宮を収縮する働きがあり、陣痛促進剤として使われることがあります。これは、出産予定日を過ぎても陣痛が始まらないときなどに用いられます。
また、睡眠の質を向上させる効果や、お酒・タバコなどの依存症を和らげる効果、更にはコミュニケーション能力をアップさせたり、母乳を体外に出す働きもあるといわれています。
オキシトシンが幸せホルモンと呼ばれるようになる前は、お母さんが赤ちゃんに母乳を飲ませるときに多く分泌されるホルモンという認識が強かったため、おっぱいホルモンとも呼ばれていたそうです(*´∀`*)
…しかし、そう言われると気になってくるのが、男性でも母乳は出せるのかということですよね(僕だけですか?)。いてもたってもいられず調べてみると、なんと、条件が揃えば男性でも母乳が出ることがあるそうなのです!
ただし、母乳を出すには男女問わず、「プロラクチン」という、楽をするプロみたいな名前の「母乳を分泌させる」ホルモンが必要になるようで、「母乳を体外に出す」オキシトシンだけでは難しいようでした。
まぁ、難しいと言っても僕は特に母乳を出したいとまでは思わないので、出したいという方はプロラクチンについて自分で調べてみてください。
オキシトシンの副作用
始めに言っておくと、自分で分泌するオキシトシンの場合は、過剰分泌であったとしても、健康に関する副作用の報告はされていないようです。存分に垂れ流しましょう。
ただ、精神面で心配な部分はあります。それは実験結果でも明らかになった、愛情が排他的になるという点です。具体的には、愛する対象には愛が深くなって独占欲が増し、その他の人には攻撃性が増したり、妬みの感情が強くなるといわれています。簡単に言うと一途になりすぎて束縛しちゃうようなイメージでしょうか。
他には、相手を信用しすぎてしまって騙されやすくなるという傾向もあるそうです。これはオキシトシンが信頼関係に影響している裏付けでもありますが、いろんな詐欺がある昨今では危険でもあります。
まぁでもこれらのデメリットは、愛や情が強くなることの延長線上にあるような気もしますので、オキシトシンが過剰になりすぎなければ問題ないと思われます。過剰なことが良くないのはオキシトシンに限らないので、何ごともバランスが大切だということです。
だから、人為的な薬などでオキシトシンを過剰に摂取してしまった場合、自分で分泌しているオキシトシンもあわさって、これらの副作用が出やすくなる可能性がありますので、十分に注意しましょう。
まとめ
愛というよりは、ほぼオキシトシンの話になってしまいましたが、愛についてまとめると次のようになります。
愛のフロー
①人を好きになる
②その人と居るとオキシトシンが出る
③付き合い出す
④オキシトシンをお互いに出す
・結束が強くなり、独占欲も強くなる
・愛としての心地良さを得る
結局、何が言いたかったのか
↑のフローで、①と②が逆じゃなくて良かったということと、愛とオキシトシンはセットになっているというところがポイントです。
ただ、少ない実験結果で結論付けるのは微妙ですし、副作用からも分かる通り、オキシトシンは少なからず心に影響を与えるホルモンでもあるため、①と②が逆の可能性もゼロではないと思います。
その場合は自分の意思ではなく、無意識的に脳が相手を選んでいるということになりますが、例えそうだとしても、④までたどり着いたなら幸せになれるはずなので、そもそも あまり気にしなくて良かったのかもしれないですね。
結論としては、愛(による幸福感)はオキシトシンによってつくられるが、オキシトシンは「自分の意思で選んだ相手」を愛することが出来るシステムの一部に過ぎないということにしておこうと思います。
そしてそれが愛の仕組みであり愛の正体ということで良いのではないでしょうか。
それでは、また。
〈 ﹏´ ›› ∋ )≪ サメーーー